【テヘラン=浜口武司】イスラム教の法学者による統治を実現した「イラン革命」から三十年。言論の自由が厳しく制限された同国で、二〇〇三年にノーベル平和賞を受賞した女性弁護士シリン・エバディさん(61)の発言は、常に当局や体制支持者を刺激してきた。九日の本紙とのインタビューでも「革命の理想が実現できていない」と現体制を批判。人権擁護への揺るぎない信念をあらためて示した。
エバディさんが代表を務める非政府組織(NGO)「人権擁護センター」に警察当局の家宅捜索が入ったのは昨年十二月。さらに、先月は、六十人から八十人の群衆が事務所前に押しかけ「エバディはアメリカ人だ」「米国とイスラエルを支持している」などと叫び、看板を壊し、壁などに落書きした。駆けつけた警官は止めようともしなかったという。
エバディさんは「私が反体制派の政治犯を無償で弁護しているからでしょう」と話す。家宅捜索の直前にはニューヨークの国連本部で、イランの人権侵害をまとめた同センターのリポートが公表されていた。「これまでも何度も脅迫を受けてきた」と語り、脅しに屈しない姿勢を強調。革命後は、イスラム教を理由に個人生活や表現の自由が制約され、女性差別が顕在化したと批判し「これは間違った教え。正しいイスラムでは自由と平等が実現する」と述べた。
国際社会との対立が続く核開発問題では「原子力発電の実現はイランの権利で世界はそれを尊重すべきだ。しかし、イランも国際ルールは守るべきだ」と指摘。国連安全保障理事会のウラン濃縮活動停止の要求に進んで応じるべきだとの考えを示した。
東京新聞
それでも警官ですかねぇ
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